第2回
美味しいリヨン
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万希子 |
もの凄く久しぶりのこのコラム、既に忘れられてるかも? と思いつつの第二回目は、またまたリヨン。 |
スガちゃん |
はて…リヨン? あぁ、こないだ話した街やね。まだ喋り足らん事があった、とか? |
万希子 |
うん。ほんまは次の街に…と思ってんけど、前回のおまけみたいな感じで…。 |
スガちゃん |
おまけにしては時間が経ちすぎじゃぁないかね?(笑) |
万希子 |
やねんけど、紹介できへんかった料理やお菓子を少しばかし紹介しようかと思ってん。 |
スガちゃん |
そやな。そういえば、美味しそうな話が出てきた割には、料理の写真もお菓子の写真もなかったしなぁ。 |
万希子 |
そうなん。私がほんまに写真に残さへんもんやから、なかなか良いのがなくて…。
今回はボキューズの料理がどんな感じか、ちょっと紹介しておきたかったし、私が行った時のとは違うけど、見れば美味しい気分が判るかな〜って。 |
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スガちゃん |
それで「美味しいリヨン」か…。 |
万希子 |
去年、スガちゃんと旅行した時は「星付き」と言われるレストランには行けへんかったけど、だいたいどんな感じか分かる? |
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スガちゃん |
ん〜…高くてお堅くて、敷き居が高い…。 |
万希子 |
美味しそうとは思わへんの? |
スガちゃん |
高いから、美味しくて当たり前やと思ってしまう(笑) |
万希子 |
そうかぁ。高いのやお堅いのは、そういう世界やから仕方ない。 |
スガちゃん |
そういう世界って? |
万希子 |
一流階級ってこと。店自体は勿論、客もガチャガチャしてなくて、静かに食事を楽しむ人が来る…。
うーん…。取り敢えず、一流店の定義は置いといて、料理紹介するわ。 |
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Escargots a la Bourguignonne
エスカルゴ・ア・ラ・ブルゴーニュ
(エスカルゴのブルゴーニュ風) |
万希子 |
俗にいう「カタツムリ」です。 |
スガちゃん |
いきなり「でんでん虫」かぁ。 |
万希子 |
あははは(笑) 気持ち悪いっていう人居るけど、貝と変わらへんで。 |
スガちゃん |
まぁそーやけど…カタツムリとかカエルとか聞くと、食べへんやろ普通って思う。 |
万希子 |
そうみたいやなぁ。私はカエル、だーい好きやけど。 |
スガちゃん |
でも実際、カタツムリもカエルもその辺にいる見慣れた生き物やから、何となく引くなぁ。も、もしかして…げてもの好き!? |
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万希子 |
ははは(苦笑) げてものではなーい。立派な食材です。
文化が違う国のものやし、そう言われても仕方ないけど。牛肉かって、日本に入って来た頃は「げてもの」やった訳やし。
そのうちカタツムリもカエルも経験させてしんぜよう(ニッコリ) |
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スガちゃん |
げろげろ…。 |
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Soupe de moules de bouchot aux pistils de safran
スープ・ドゥ・ムール・ドゥ・ブショ・オ・ビスティル・ドゥ・サフラン
(ムール貝のスープ・サフラン風味) |
万希子 |
で、これはムール貝のスープ。美味しそうに見えへん? |
スガちゃん |
うん。美味しそう。色と、ちょこっと見えてるのがムール貝? 見てると食べたくなるぅ。 |
万希子 |
やろ? 美味しいで〜。
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Carre de veau roti a la broche dans notre chemine
キャレ・ドゥ・ヴォ・ロティ・ア・ラ・ブロシェ・ダン・ノートル・シェミネ
(仔牛の背肉の串焼き) |
万希子 |
で、メイン料理の仔牛肉っ。 |
スガちゃん |
おおっ! これは美味しそ〜(満面の笑み) 給仕さんがサービスしてくれるんや? |
万希子 |
そう。ウイーンでもあったやん? |
スガちゃん |
あった! あれは美味しかった! 長年培われたさり気ないパフォーマンスも、見てて楽しかったなぁ。 |
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万希子 |
ウイーンで行ったお店はボキューズ程の店ではないけど、あそこのように美味しいものが出てくる場所がこういうレストランやねん。 |
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スガちゃん |
ほほぉ…。堅苦しそうでちょっと気後れするけど、行きたくなってきたわ。でも、品数少なくない? |
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万希子 |
ちょっと少なめやけど、デザートを沢山食べたい人には充分な量やねん。 |
スガちゃん |
デザートメインとは(笑) で、肝心のお菓子は? |
万希子 |
山程ございます。ほ〜ら、デザートの数々。好きなものを好きなだけ注文出来る。 |
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スガちゃん |
ひゃ〜。流石に言うだけあって多いなぁ。果物もあるん? |
万希子 |
うん。サラッドフリュイ(フルーツのサラダ)っていうて、取り混ぜて盛りつけしてくれる。 |
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スガちゃん |
至れり尽せりやなぁ…お菓子要らん人にはこういうのでもいいんや。でも、お菓子も本格的にレストランが作ってるん? えらい多いけど…。 |
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万希子 |
よく気付いた! ここのデザート、私のお気に入りの「ベルナション」のお菓子を出してるねん。 |
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スガちゃん |
へぇぇ。そうなんや! 菓子屋が作ってるものやったら、ハズレ無しで充実してるのも納得できるなぁ。 |
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万希子 |
で、チョコレートのケーキ見て〜。「ガトー・プレジダン」っていうて、ベルナションのスペシャリテ(一押し)やねん。 |
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スガちゃん |
ボキューズでベルナションの一番の売り菓子を出してくれるとは! 得した気分やなぁ。で、この上に乗ってるのもチョコレート? |
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万希子 |
そう。特殊な機械でチョコレートの細かいヒダを作って、それをドーム状に組みあげて作ってるねん。 |
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スガちゃん |
ふむふむ…ヒダになってるんや。 |
万希子 |
うん。そのヒダの細かさがベルナション特有のもので、機械でないとそこまで細かいのは大変。 |
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スガちゃん |
そっかー、芸の細かいケーキなんやな。他のも美味しそうやし、さすがにここまで出されたら満足するわなぁ。 |
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万希子 |
ヨーロッパの人は、食事に糖分を入れへんから、デザートで糖分を補うんよね。 |
スガちゃん |
あ、そーかも。和食には砂糖とかみりんを良く使うもんな。 |
万希子 |
うん。だからデザートまでが食事で、レストランの場合結構充実してる。最後まで満足のいく食事になってるんよねぇ。 |
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スガちゃん |
なるほどなぁ…でも、美味しい食事の後に、満足いく菓子屋のデザートが出て来るっていいなぁ。日本じゃ、食後のお茶屋やケーキ屋を探すので一苦労やもんな。でも、フルコース食べたらあんまり沢山は食べられへんやん。 |
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万希子 |
いやいや、甘いものは別腹やねん。 |
スガちゃん |
え〜? 確かに「その人の好きな物」はそーらしいけど、そうは言うても、実際普通は入らへんって。 |
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万希子 |
そんな事ないってーっ。美味しいし、食べられるで 。 |
スガちゃん |
はいはい。宇宙空間に胃袋が繋がってる人はいくらでも入る…とメモっとくわ。 |
万希子 |
そんな胃袋とちゃうもん。普通やもん。 |
スガちゃん |
じゃあ、今度生徒さんに聞いてみよか。先日のデザートビュッフェの食べっぷりを皆さんがどう感じたかやね。 |
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万希子 |
ちょっとだけ多く食べただけやん? 知らん人が聞いたら、何か大食いみたいに思われるやんかっ。 |
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スガちゃん |
ちょっとだけぇ!? はぃ。そんな言い分は却下却下〜(笑)
ま、とても素晴らしい食べっぷりはいずれみんなの知る所となるので、この人の言い分はほっときましょう。 |
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万希子 |
あぁ、もう。美味しいものが食べられるなら、どう思われてもいいわ。気持ちのいい、不快に思われない食いしん坊を目指しまーす。 |
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スガちゃん |
…もう充分なってるってば(笑) |
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