魔法の国へ

第3回
フランス? ドイツ? ストラスブルグ


万希子 今回はフランス「アルザス地方」の中心都市ストラスブルグをご紹介〜。
スガちゃん 何か、フランスが続くなぁ。ドイツ語圏の方が得意じゃなかった?
万希子 うん。ドイツのオッフェンブルグとオーストリアのウイーンは半年ずつ生活してたから、話は山ほどあるけど、何となく訪れた順番に話が出てきてて…(苦笑)
スガちゃん そういう事かぁ。何かフランスに良いイメージを持ってなくて、早く次の国紹介して…とか思ってるんやけど(苦笑)
万希子 ごめん、ごめん。
でも、ここはドイツとの国境に凄く近い街で、ドイツの匂いが色濃く出てる所。私のお気に入りの街のひとつでもある。
フランス語では「ストラスブール」やけど、ドイツ語読みで「ストラスブルグ」って呼んでるから、私はドイツ語読みでいう事の方が多いかな。
スガちゃん  へえぇ。国境近くやから、ドイツ語名があるって事?
万希子 戦争で「今日からフランス領土」「今度はドイツ領土」というのを繰り返した歴史があって、両方入り交じってるって感じ。基本的にはフランス語やけど、ドイツ語が通じる場所があったり、話せる人がいたりして…。土地の人(昔の人)も「行ったり来たり」に嫌気が差して、「どっちの国とか関係ない。私達はアルザシアン(アルザス人)だ」って言うたとか。
スガちゃん 嫌気差してそう言う気持ち、分かるなぁ。それにしても、大陸続きの国ならでは、やな。
万希子 うん。戦争とか大変な歴史があったやろうけど、文化が入り交じってて面白い。フランスに居ながらドイツの空気って感じで。でもやっぱりフランスやねん。
スガちゃん そっかぁ…。何か有名なものとか、名所ってある?
万希子 街全体は観光地になってるし、教会は大きくて圧巻! 初めて見た時の感動は今も憶えてるもんなぁ。
で、何が有名って、「クグロフ」!
スガちゃん あの美味しいクグロフ!? マローネンクグロフとか?
万希子 あれはウイーン菓子やけど、「クグロフ」と呼ばれるものの発祥の地と言われてて、クグロフ型があちこちで売られてる。
スガちゃん あ! もしかして教室の壁に飾ってあるヤツ?
万希子 そうそう。あのカラフルな絵付けがしてあるものは全部ストラスブルグで買って来たものやで。
スガちゃん そっかぁ。でも、あれでお菓子焼いてるとこ見た事ないけど?
万希子 あれは飾り用で、実際は素焼きの型を使うねん。素焼きも買って来たけど、持って帰って来たら見事に割れてた(苦笑)
スガちゃん げっ。勿体なぃ…また買わへんの?  
万希子 欲しいと思った事もあったけど、金属製の型の方が扱いやすいから…。
それに素焼きの型はお菓子より、パンの方が向いてる。
スガちゃん クグロフ型でパン焼くの?
万希子 元々アルザス地方で作られてたクグロフは、発酵生地でパンに近いものやねん。
だから、ストラスブルグで食べるクグロフはお菓子というよりパン。
発酵生地のクグロフを焼く時には、ストラスブルグの陶器の型が欲しいな〜と思うけど、滅多に作れへんから。
スガちゃん そうやなぁ…作ってるの見たことない。それに、発酵生地のクグロフって食べた事ないかも。いつか食べれたらなぁ。
他に土地のものってある?
万希子 フラーメンクーヘン!  
スガちゃん 何それ? 「クーヘン」って、ドイツ語で「お菓子」って意味やったやんな?
万希子 「クーヘン」って名前が付いてるけど、お菓子じゃないねん。料理の名前で、形はピザそっくり。
スガちゃん お。ほんまや。ピザみたい。
万希子 サワークリームみたいな、生クリームみたいな、クリーム状の乳製品が塗ってあって、具はベーコンやキノコが代表的かな。
味は違うけど、生地はほんまにピザみたいやった。
スガちゃん へぇ…似てるのに味が違うって、面白いなぁ。
で、他には何かないの?
万希子 とっても有名な「シュークルート」。
酢漬けのキャベツを豚バラ肉やベーコン、ソーゼージと一緒に煮込んだもので、ドイツ語では「ザワークラウト」っていう名前の料理。
スガちゃん あ。「ザワークラウト」なら聞いたことある。美味しそ〜やなぁ。
万希子 じゃがいもが入ってるし、かなりお腹いっぱいになる。
でも、おばあちゃんがペロリと平らげて、その後デザート食べてるのを見た時には、さすがに敵わんと思った(苦笑)
スガちゃん あはは! よっぽどの食べっぷりやったンやなぁ…というより、基本的にやっぱり食べる量が違うんや…?
万希子 うん。そりゃあ、体型変わるわって思ったもん。
スガちゃん …しかし。ほんまに食べ物の事しか出てきぃひんなぁ(苦笑)
万希子 だって、その土地でしか味わわれへんものやもん。一番印象に残るねん。
建物や街並みもきれいやし、場所も好きやけど、食べ物が良いともっと印象が良くなるやん?
楽しい旅行でも、食べるものが悪くて「二度と行きたくない」って事もあるし。
スガちゃん そりゃまぁ、そーやなぁ。  
万希子 よく、旅行先で食べるものに困ったとか不味いものしかなかったって聞くけど、選び方と心構えが悪い気がする。
文化が違うんやし、口に合わなくて当然。土地のものを楽しむつもりで、観光客ではなく土地の人がよく出入りする店を選ぶと、郷土料理が美味しく食べる事が出来るのに…って思う。
スガちゃん そうやな。でも馴れてる人には可能やけど、普通はなかなか難しいんちゃう?
団体の観光旅行で自由行動が制限されてたら、なお更やろうし。そういう店を探す事すら出来ひんまま終わりそう。
万希子 そっか。でも、せめて地元のスーパーは行きたいし、行って欲しいと思う。
現地の果物や乳製品を安く手に入れられるし、何かと面白い。
スガちゃん そうそう! スーパーは楽しかった!
現地のスーパーで気軽に売ってるチョコレート菓子とか、お手ごろ価格でお土産にピッタリ。それに美味しいしなぁ♪
日本ほどスナック菓子が開発されてないのが残念やけど。
万希子 いつも「太るからお菓子はセーブ」って言うてるのに、やっぱり好きやねんなぁ。
スガちゃん むっ。ちょっとくらい良いやん。旅行の時は特別やもん。
万希子 「ちょっとくらい」は日頃聞いてる気が…。
スガちゃん むむむっ! 何か今日は攻撃的オーラを感じるぅ。
万希子 いつもいつも私が攻撃受けてるし、たまには良いやん?
スガちゃん むかっ。次は負けへんでー。  
万希子 あっはっはっ。受けて立とうっ。  
二人 ははははは。  
万希子 一体何を競ってるんやろう?  
スガちゃん ほんまに。でも、食べ物話は楽しいし、今後もよろしく〜。
万希子 了解っ。今後も食べ物話、頑張りま〜す。
スガちゃん だ〜から。別に頑張らんでいいってば…。(笑)
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