魔法の国へ

第6回
魔法の国のクリスマス


万希子 ヨーロッパの色んな話をしていこうと思って「魔法の国へ」を公開してるけど、なかなか更新できないまま放置状態…。そしてクリスマスが目前!(汗)
スガちゃん そうやなぁ。このコーナーの存在を忘れそうやったわ。はっはー。
万希子 そうやねん。(泣) 更新の遅い、こんなサイトに付き合ってくれてる皆さんに感謝です。
スガちゃん ところで今日はクリスマスの話とか?
ウィーン市庁舎前
万希子 うん。季節的にこれは必須かな? と思って
スガちゃん  二年前、ヨーロッパ行く時に同行させて貰ったけど、丁度クリスマス時期でキレイやったなぁ。
万希子 あの時はまだ11月で、アドベント(待降節)期間にも入ってない準備段階やったけど、雰囲気は充分クリスマスやったと思わへん?
スガちゃん あれが準備中やったん?
早々にクリスマス気分なのかーと思ってた。
万希子 ウイーンはクリスマス市も出始めてたし、クリスマス気分が満喫できたけど、実はもっと電飾が多くなるし、「アドベントクランツ」も出来てなかった。
スガちゃん アドベントクランツって?
万希子 クリスマス前にろうそくを4本立てて、クリスマス当日が近付くごとに火を灯すろうそくの数を増やしていく、ドイツ語圏のクリスマスに欠かせないアイテム。
スガちゃん ああ、12月に入ってから教室に飾ってあるヤツやん!
ヴァイナハテンピラミッド
万希子 そうそう。教室のは変形バージョンで「ヴァイナハテンピラミッド」っていう名前やけど、クランツは「冠」っていう意味で、本来はクリスマスリースのような形をしててるものが多い。
スガちゃん ヴァイナ…ハ? な、何て?
万希子 あははははは。ヴァイナハテンは「クリスマス」の事。教室にあるのは「クリスマスのピラミッド」って言う名前で、ピラミッドの形をしてるのがクランツと違うところ。
家庭に呼ばれて見かけたのは、「アドベントクランツ」の方が多かったなぁ。
スガちゃん 教室のみたいにおもちゃが付いてるより、リース形の方が厳かな感じやもんなぁ。
ところでクリスマス市って、縁日の出店みたい…と思ったけど違うん?
万希子 うーん、その意味合いとクリスマス用の飾りや小物、プレゼントとかを揃える為…っていうのを兼ね備えてる感じかな。
クリスマスはヨーロッパでは一年で一番神聖な日で、日本の新年と同じ感じ。
日本では新年に備えて門松やお供え物を用意したり、餅やおせち料理も揃えるやん? それと同じやねん。
スガちゃん 正月準備で年末の市場が賑わう感じ?
でも、正月とクリスマスが同じ…っていうのが、今ひとつイメージが湧かへんねんけど…。
万希子 例えば、大晦日を大切にして新年の1月1日はおまけ…とは考えへんやん?
1月1日があるからその為の大晦日で、準備に追われたり夜から朝に掛けてお参りに行ったりして、新年には親しい人に挨拶をして幸福を祈る…。
それをクリスマスにやるのがヨーロッパやねん。25日と26日は祝日で休みやし。
スガちゃん そうなんやぁ。やっぱりキリスト教の国って感じやなぁ。
万希子 そうそう。日本のクリスマスは「お祭り」「イベント」やん?
信仰心もないのにクリスマスにあれだけ騒ぐのは何かが違うんや…と痛感した。
スガちゃん 日本ではクリスマスイブが一番盛り上がって、25日はおまけみたいになりつつあるもんなぁ。
万希子 ウイーンで研修中、丁度クリスマス時期で「日本でもクリスマスは盛大なもの?」と訊かれて「盛大です」と答えて「キリスト教徒が結構居るの?」と訊かれた時は説明出来んかった。(苦笑)
スガちゃん そ…そりゃあ、難しいわなぁ。
信じてないのに盛大に盛り上がる現状を説明するのって、信者には理解出来へんと思うし。
万希子 もう、このバカ騒ぎが日本の文化として定着してるし、悪いとは言わへんけど、信仰者には失礼な話やなぁと、その時感じた。
スガちゃん ドイツやオーストリアはクリスマス市が出るって聞いたけど、フランスも同じような感じ?
万希子 フランスは前に話した「ストラスブルグ」のあるアルザス地方以外に、クリスマス市をやってる所ってないと思うけど、私もあんまり詳しくない。
スガちゃん そうか。アルザスはドイツの文化も入ってるって言うてたから、それといっしょ?
万希子 多分そうやと思う。
辻で勤務してた頃、ヨーロッパ旅行でクリスマス時期に学生連れて行ったんやけど、パリよりドイツ語圏の評判が良かったかな。パリにはクリスマス市はないから。
スガちゃん そう言えば、パリは大して何もなかった感じがする…。というか、街の様子をあんまり覚えてない。
万希子 あははは。結構毛嫌いしてたもんなぁ。
あの時はクリスマスより時期が早かったし、イルミネーションもなかったけど、クリスマスになったらシャンゼリゼやビルの壁面にイルミネーションが点灯して結構キレイになるねん。
スガちゃん ふーん。まあ、キレイやけど…。
万希子 あぁ。(苦笑)とことん気に入らんみたいやなぁ。
スガちゃん …ウイーンの方がやっぱり良い。
万希子 また機会があったら、ちゃんと12月に行ってみよう。ブッシュ・ド・ノエルが本場で食べられるし。
スガちゃん あ! それがあった。食べ物は食べに行きたい! 牡蠣も美味しかったしな〜。
その季節のものを本場で食べるって、贅沢やな〜。
万希子 あぁ。あの牡蠣は美味しかったなぁ。おじさん、おまけしてくれたし。
 
その辺の公園で牡蠣を食す。これぞ旅の醍醐味。
スガちゃん 広島(実家)の牡蠣とはちょっと違ったし、その時の空気とかタイミングで凄く美味しく感じた。
万希子 そうやんなぁ。その時期にそこでしか食べられへん贅沢。そやから美味しい。
スガちゃん フランスのクリスマスケーキは「ブッシュ・ド・ノエル」でドイツのは「シュトレン」?
万希子 うん。ウイーンもシュトレン。
でも、シュトレンはクリスマス当日に食べるクリスマスケーキっていうものではなく、その前の期間(待降節)に毎日のように食べるお菓子。
スガちゃん ふーん。国が違えば色々違うなぁ。
万希子 お祭り騒ぎやイベントになっても良いけど、日頃の恵みや幸せに感謝して、暖かい気持ちで居られる日でありたいな ぁと思う。
スガちゃん 日々に感謝出来る日…と思えば、クリスマスも悪くないなぁ。
で、やっぱり便乗してケーキも食べる…と。
万希子 幸せな気持ちに美味しい食べ物は必須やから。
スガちゃん じゃあ、おこぼれに預かろう!
…しかし。結局、食べ物ネタに落ち着く訳やね。
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